『他人の荷物は背負えない』関連読書メモ追記

関連リンク:『気持ちを吐き出す。でも荷物は自分で背負う・・・ってないもんか』

 悩める人のためにつくしたいと思う人は、先ず自問しなければならない。「先ず救われるべき人は、他人なのか、それとも自分なのか」と。
『コンプレックス』p.61 河合隼雄著/岩波書店

 人は自分の愛のたらなさを、仕事を通して補おうとするのである。愛されたことのない人は、他人に必要と思われる職業に就き、自分の必要感を満足させ、同時に、自分の自己にたいする評価まで、高めようとするわけである。
 (中略)
 こういう自薦助っ人が、人の助けとなることはない。かれを必要としている人にたいするかれの必要感のほうが、その人のかんじているかれへの必要度よりも大きいからである。かれは、人を助けようとすればするほど、自分にこだわる。それゆえ、かれは、なおさら、もっと他人を必要とするにいたるからである。
『自分自身を愛する』p.48ワルター・トロビッシュ著/すぐ書房